三浦半島の野鳥
2012年6月
・サンコウチョウ−訳も分からず撮影
・子育て中
・ここでは巣作り中でした
・雛は大きくなっています
・オオルリはきれいな声で囀っています
・カワセミ幼鳥
・巣作りは気ままに?
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'12.6.21
台風の翌々日、神奈川県の三浦半島に行きました。
カワセミと夏鳥の観察のためです。当日は天気予報も芳しくなく行くかどうか迷いましたが、予定より一時間遅れで出発しました。
行ってみると、何とサンコウチョウがあちこちで鳴き。そのうちの一か所では巣作り中、一か所では子育て中でした。
お昼には雨も降ってきて撮影条件は良くありませんでしたが、サンコウチョウに囲まれた感じの一日でした。
カワセミ?一度姿を見ただけでした。 |
・サンコウチョウ−訳も分からず撮影
林道入口のゲートには「立ち入り禁止」の表示、
えー?せっかく遠くから来たのに、どうしたものかと思って近づくと
ゲートはちゃんと一人ずつ通れるような造りになっています

ゲートから、ものの50mも行かないうちにサンコウチョウの鳴き声
薄暗い中、林道から少し離れて観察すると頻繁にここに来ます

「・・・ホイホイホイ」のほかに、よく「ギュッギュッ」と鳴いています

ときどき羽をばたつかせます
親から餌をもらう幼鳥でしょうか

少し明るいところに出てきたのにピントが合っていません

2羽! 親が来た
しかし、餌をもらう様子はありません

撮影時は全く分かりませんでしたが、こちらは目の周りのブルーが鮮やかです
(あとでわかりましたが、これらは巣作り中の2羽の姿でした)
撮影していると、林道から双眼鏡を首にぶら下げたおばあちゃんが、
「こんなところより先のほうにサンコウチョウの巣があるよ、行く?」と声をかけてくれたので、
もちろん行くことにしました
「立ち入り禁止になっていたが」・・・・「あんなものいいの、一年中かかっているんだから」
「さっきの場所にもサンコウチョウがいましたよ」・・・・「あ、そう」
サンコウチョウの鳴き声を何回か聞きながら、20分ほど歩くとその場所に着きました
・子育て中

教えてもらってもなかなか見つからなかったが、
高い杉の木の地上20mくらいのところの枯れ枝に
茶碗のような巣がありました
雄が来ました、長い尻尾です

目の周りと嘴はコバルトブルーです
撮影時は分かりませんでしたが、雛のオレンジ色の嘴が見えます
お昼前、雨がポツポツ落ちてききました
巣がこのように見える撮影場所は一か所だけ、そこは上が開けていて雨除けになるものは何もありません
さらに具合の悪いことに、見上げる角度は45度以上でレンズをタオルで覆っているものの前玉に雨が当たらないか心配です
おばあちゃんはいつの間にかいなくなり、お礼を言うこともできませんでした
雨はさらに強くなったため、引き揚げです
朝、近くのコンビニで仕入れた雨合羽が役に立ちました
引き揚げる途中、高速道路の下で雨宿り&昼食
最初に撮影した場所に戻ってきてのぞいてみると、先ほどのサンコウチョウは見当たりません
そうこうしているうちに、空は明るくなり雨が弱くなってきました

また、巣に戻ってくると
今度は雌がチョウのような虫を捕まえてきました

雛の嘴が二つ

雄もよく餌を運んできます


雌が雛を抱き、小さな嘴が見えています
雄もよく餌を運んできますが、雌のように雛を抱くことはありませんでした
森の上をカラスがよく飛び交うなか、サンコウチョウの親たちは巣を空けることも多いです
上空からはほとんど見えないのではないかとは思いますが、ちょっと心配
林道のさらに先まで行ってみましたが、道はやっと一人が歩けるほどになり
ウグイスとミソサザイの声が聞こえるだけでした

サンコウチョウの他に撮影したのは
林道に入る前に木のてっぺんで囀るホオジロとこのカワラヒワだけです
・ここでは巣作り中でした
最初の場所に寄ると、こんどはいました
そして、2羽で巣作り中であることが分かりました

最初の写真と比較すると「巣」が大きくなっています
約6時間でこれだけ成長しました
羽をばたつかせるのは親に雛が餌をねだるのではなく
もう一羽が近くに来て巣作りの交代をするときでした

調べてみるとこちらが雄です
しかし、尻尾が短いのは何故でしょう?
8月には雄の長い尻尾の羽は抜けるそうですが

雌

雌がやってきて雄は羽をばたつかせています

やってきた雌は何かをくわえています
虫のようにも見えますが、巣材でしょうか


g
巣の近くを2羽で飛び回り巣材集め


ときどき「・・・ホイホイホイ」と囀りますが
多くは「ギュッギュッ」と地鳴きをし、相手と交信しているようです

ああ、ピンボケでなければ

正面からは絵にならない?
こんな写真はあまり見ませんね

巣で一息つき、羽繕い
巣作り中は羽繕いの暇もないほど近くを飛び回っています
探鳥地の本を見て初めてきましたが、こんなにサンコウチョウに囲まれて一日を過ごすなど
想像もしていませんでした
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'12.6.26
サンコウチョウの子育てはどうなったかと、再度きました。前回の雨模様と異なり、今回は晴です。
子育ては順調、ときどき嘴だけ見えていた雛たちは巣の上に出てほぼ全身が見えるほどになっています。森の上を頻繁に飛ぶカラスが、巣に少しでも近づくとサンコウチョウの雄も雌もカラスに突っかかっていきます。驚いたのはオオタカにもちょっかいを出すカラスが小さなサンコウチョウの攻撃に一目散に逃げていくことです。よほどの形相でカラスに向かっているに違いありません。
巣作りの方は、前回、6時間ほどでかなり大きくなっていたので、もう完成しているものとばかり思っていましたが、途中放棄してしまったようでサンコウチョウもおらず巣も大きくなっていませんでした。ところが、帰りに覗いてみると前回同様2羽で巣作りをしています。巣が大きくなっていないのは、一週間サボっていたのか、並行して他にも作っているのか理由はわかりません。
今回はサンコウチョウの他にカワセミとオオルリも撮影できました。天候が良かったためか人が多くいましたが、みなサンコウチョウ目当てで、カワセミやオオルリなどほとんど見向きもされません。 |
・雛は大きくなっています
まず、前回巣作りをしていた場所に行くと、すでに完成しているとの予想は見事に外れ
サンコウチョウの姿はなく、巣もほとんど大きくなっていません
他の場所に移動したものと思い、雛がいる方へ向かいました


小さな蛾を捕まえて巣へ運びます

一休みして羽繕い





大きな口を空けて「ホイホイホイ」

トンボを捕まえてきた

羽繕い、足の付け根も


前回は嘴だけが見えていましたが、一週間たって大きくなりました
森の上を頻繁に飛ぶカラスが、巣に少しでも近づくとサンコウチョウの雄も雌も一羽でカラスに突っかかっていきます
驚いたのはオオタカにもちょっかいを出すカラスが小さなサンコウチョウの攻撃に一目散に逃げていくことです
子供たちを守るために、よほどの形相でカラスに向かっているに違いありません。

長い尻尾が邪魔に思えますが、気にする様子はありません
今回は雄の写真ばかりです
雌もあちこちに姿を見せますが、殆どじっとすることがありません
・オオルリはきれいな声で囀っています

サンコウチョウが飛び交う近くでオオルリの声がします
高い木の枝で鳴いているオオルリをやっと見つけました

ほとんど真上です


声が聞こえなくなってしばらくすると別の枝で鳴いています

きつい顔に見えますね

また別の枝に移って
前回と違い今日は好天のため多くの人が来ています
しかし、オオルリやカワセミに注目する人はほとんどいません
・カワセミ幼鳥

小さな橋に来た時、カワセミの鳴き声がします
その後、雛の鳴き声だけになりましたが、いくら探しても見つかりません
遠くの川をまたぐ大きな倒木にいました

ハチが来た!

スズメバチのようです
幼鳥の周りを一回りしてから飛び去り、無事でした

長時間ここで親を待ちながら鳴いていましたが、突然ダイビング
そのまま上流へ消えました
帰り道、行きに3人のカメラマンがサンコウチョウの水浴びを撮影しようと待ち構えていた場所に来ると、
まだいます
その仲間に入れてもらい、しばらくするとカワセミが飛んできました

雛が餌をもらっています

しかし、雛はなかなか食べません

やっとのことで食べたのか、

親は水浴び



雛のところに戻る直前に急旋回して上流へ
雛はすぐにそのあとを追っていきました
3人はカワセミを撮影する気など全くありません
サンコウチョウは約6時間粘って2回やって来たそうで、運が悪いときのヤマセミ並みです
・巣作りは気ままに?
さらに下流、念のために、巣作りを放棄した場所に寄ってみると
なんと、2羽でまだ続けていました
写真を見ると新しい巣材と思われる「増設分」がわかります
それにしても、サボっていたのか他にも並行して作っているのか
遅々として進まない様子です

蜘蛛の糸を巣材の接着剤として使うらしいので
完成には時間がかかるのかもしれません

茶色の部分が前回からの「増設」部


雄の尻尾は短いし、巣作りは進まないし、
まだ適齢期に達しない2羽なのでしょうか
お陰で、また来てみる必要が出てきました
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