高尾近郊の夏鳥(2)


2014年5月
・サンコウチョウ、今期初見
・サンコウチョウの雌の鳴き声を初めて確認しました
・コサメビタキの雛が孵っています
・サンコウチョウが巣を作っています
・コサメビタキの雛は急速に大きくなっていました

'14.5.19,23

19日、先週下見をした高尾に行きました。
南高尾では今回は林道を峠までの約3kmを往復し、その間にホトトギス、ウグイス、キビタキ、センダイムシクイ、クロツグミ、サンコウチョウがいました。撮影できたのはサンコウチョウだけです。峠から下りてきた後もサンコウチョウを探しましたが、とうとう近くには来てくれませんでした。また、クロツグミは林道近くで鳴いているのになかなか姿を見せてくれません。一度だけ枝にとまってくれたものの、ファインダーを覗くとすでに下に降りた後でした。クロツグミはまだ一度も撮影したことがないので残念です。
この林道はあまり人が通らないのか距離表示などなく、どこまで行けばいいのかと思いながら、もう少しもう少し、と登っていくと峠に出ました。そこは各方面からの登山道が集まるところで、キビタキのさえずりを聞きながら一休みしていると、何人かのハイカーやランナーに出会いました。もちろん、ハイカーは年配者、ランナーは若者です。
その後、去年行ったことのある高尾山の北側まで足をのばしました。入口近くにカメラマンが大勢いて、すぐにサンコウチョウがいることが分かりました。巣を作っているのか、前の場所と違ってサンコウチョウの活動は活発でしたが、なかなかうまく撮れません。

23日、クロツグミとサンコウチョウの撮影のために再訪しました。
南高尾ではサンコウチョウは雌だけでしたが、初めて「ギーギーギー、ホイホイホイ」という雌の鳴き声を確認しました。雄とは鳴き始めが違うと聞きましたが、確かにその通りでした。クロツグミの声は聞こえません。キビタキは前回より少し減ったような気がしますがあちこちで、そして珍しくオオルリの鳴き声も聞かれました。
高尾山北側では、初めてコサメビタキの子育てぶりを観察できました。


(19日)

・サンコウチョウ、今期初見


@南高尾




少し上流側、サンコウチョウがいました
今季初撮影です












相変わらず忙しい













鳴いています

初めて来たので場所の全体が分からないため、この後、林道を上って行きました
途中、標識もなく幾分心配でしたが、何んとか峠まで往復できました
その間、サンコウチョウのほかにホトトギス、ウグイス、キビタキ、センダイムシクイ、クロツグミがいました
撮影できたのは上のサンコウチョウだけです







A高尾山の北側





サンコウチョウ、雌













同じ茂った木に入っていくので、そこで巣作りをしているものと思います
ヒラリヒラリと飛び回っていますが、まともに撮影できたのはこれだけです







(23日)

@南高尾


・サンコウチョウの雌の鳴き声を初めて確認しました

サンコウチョウとクロツグミはいないかと少し上流まで行きました
キビタキに交じって、珍しくオオルリが鳴いています
しかし、クロツグミもサンコウチョウも鳴き声はしません




戻ってくると、時々サンコウチョウの声が聞こえますが姿は見えません
林道わきの小さな流れには魚












ふと下流を見ると薄暗がりで何かが動いています
シャッターを切ったものの、・・・? キビタキの雌かもしれません

******
サンコウチョウは前回は雄を一度だけ見ましたが、今回は雌だけ
杉の木の上の方で鳴きながらあちこち飛び移っています、そして、
雌も「・・・ホイホイホイ」と鳴くのをはじめて聞きました(今までも聞いていたと思いますが、そうは認識していません)
一人いたカメラマンに聞くと、「そうなんです、でも、鳴き始めが雄とは違います」と
確かに雌は「ギーギーギー、ホイホイホイ」と鳴き、雄はよく言われている「月日星、ホイホイホイ」と鳴きます
もっとも、私には「月日星」とは聞こえませんが、少なくとも「ギーギーギー」ではありません
******

サンコウチョウは撮れず、前回同様高尾山北側へ移動



A高尾山北側

・コサメビタキの雛が孵っています





一昨日の雨で流れが戻った沢から何かが飛びあがった
水浴びをしていたらしいが何かわかりません
後から見ると、以下の写真のコサメビタキでしょうか



サンコウチョウの声も聞こえず入口近くに来ると
おじいさんが奥さんに盛んに何かがいる場所を教えています
やっとのことで奥さんも居場所を見つけたようで、他人事ながら一安心
ところで、何がいるんですかと近くにいたカメラマンに聞くとコサメビタキとのこと
私も全く見つかりません、その人は親切にも大砲レンズに照準器をつけてくれてました
やっと場所はわかりましたが、コサメビタキがこんなに動かないわけがないと、
撮影してみると営巣していいて、雛も孵っていました
余談ですが、先ほどのおじいさんはその巣はサンコウチョウの巣だと思っていたようで、
「枝の上に巣を作るとは不思議だと思っていた、サンコウチョウの声が聞こえたもんだから」と言いながら
奥さんに「サンコウチョウじゃないよ」と訂正

老夫婦のおかげで、初めてコサメビタキとその営巣ぶりを見ることができました




横枝の巣でこちらを向いています













巣にいるのは雌で、雄が餌を運んでくるそうです













雄が来ました、どっちがどっち?












雄はすぐに餌探しに出かけます(飛び出した方が雄だと勝手に思っています)













雌は時々巣を空けて



























巣の方向を気にしている?













後からわかりましたが、このように雄が立ち止まることは珍しく
多くは飛びながら餌を渡しているのではないかと思えるほどの早業です












また、雌の休養













雄がまた来ました
感じでは5分もしないうちに餌を持ってきています












少し日が差してきたため、シャッター速度が上がり、
何とか「早技」が撮れるようになりました












あ、オレンジ色の雛の嘴が見えます













また、早業です













少し撮影に慣れてきましたが、何しろ雄はいつやってくるのか分からないので、
一脚で構えているのはつらいものがあります
正解は三脚とレリーズを使うことです
サンコウチョウの鳴き声も聞こえてきしたが、こちらが忙しい










今度は立ち止まってくれました













これなら受け渡しシーンを撮れます













雌は何回かに一度は自分で食べている模様です

同じような写真が多くなってしまいました
何しろ初めてコサメビタキの営巣を見たものですから
なお、23日は80−400mmズームレンズを使いました









'14.5.30

南高尾ではサンコウチョウが巣作りに励んでいるところを見つけました。いつも教えてもらうばかりなので、ちょっと嬉しい気分。
巣は半分以上できており、完成も近いようです。あちこち飛び回って巣材を集めているのは雌が主で、雄は近場で済ませているように見え、気合の違いが感じられます。
また、2羽ともほとんど「ホイホイホイ」とは鳴かず、たまに「ギ、ギ」と鳴く程度です。ガビチョウはサンコウチョウの鳴き真似をしているのに。
今回もクロツグミが近くで鳴いていましたが、撮影はできませんでした。
高尾山北側ではコサメビタキの雛がずいぶん大きくなって巣からはみ出しそうです。前回は小さな嘴がひとつ写っていただけですが、雛は全部で5羽、親の餌捕りが大変です。
雛は時々羽を広げて飛ぶ練習をしているので、来週には巣立つのではないでしょうか。


@南高尾


・サンコウチョウが巣を作っています





高い木の上で4,5羽の鳥が飛びまわっています
羽色も薄く、ヤマガラの幼鳥ですね












やっと「ギ、ギ」というサンコウチョウの声が聞こえました













何かくわえています













巣です!
巣の場所は遠く、枝の込んだ薄暗いところなので、目を離すとすぐに分からなくなってしまいます
高尾山北側の営巣地に比べて閑散とした南高尾、一人いたカメラマンに
「巣を作っていますねー」と言うと、「あんなところ、よく見つけましたね」
いつも教えてもらうばかりなのでちょっと嬉しい
その人はここの常連らしく、「去年はあの木、おととしはすぐ近くの低いところに作った」と









ヤマガラ、親のようですね













巣材集め













さっきより少し巣が見やすい位置です
もう少しで完成です












雄も雌もほとんど鳴かず、時々「ギ、ギ」と鳴くだけです













あちこち飛び回って巣材集めをしているのは雌













ん? 髭が長いんだねー













巣の近くには水飲み場もあります













雄も仕事はしていますが、雌ほど気合は入っていないかも??













ひらりひらりと飛んでいるのは、巣材のクモの巣を取っているところでしょうか
来週には巣は完成しているでしょう









A高尾山北側


・コサメビタキの雛は急速に大きくなっていました





コサメビタキの雛は一週間でこんなに大きくなっていました
一週間前は嘴が少し見えただけだったのに
(ほぼ等倍にトリミング、ピンボケか解像限界か?)











おや、5羽いますね














どこ向いてるの?













親が餌を与えているところへ、もう一羽が蛾を捕まえてきました













雛は巣をはみ出し、下の雛は踏みつけられているかもしれません













親が餌捕りに近くにやってきました













本を見ても♂♀の区別は書かれていないので、どちらかわかりません













それにしても巣の作りには感心させられます
巣は枝の模様に似せて作り、雛の羽はその模様と同じ
実際は雛の羽の模様は変わらないので、それに似た枝を選んでそこに巣を作るということでしょう
日陰にはなっていますが、よく見ないと雛がいるとは思えませんね










イトトンボも雛の餌になる模様













ちょっと一休み













またイトトンボ
落とした!


























取り戻しました
このあと巣の方向へ運んで行きました

雛は時々羽を広げて飛ぶ練習をしているので、来週には巣立つのではないでしょうか










更新記録 (高尾近郊:東京都八王子市)
2014.5.25 「サンコウチョウ、今期初見」〜「コサメビタキの雛が孵っています」を作成しました  Nikon D7100 / 300mm F2.8 + 1.7x , 80-400mm
2014.6.2 「サンコウチョウが巣を作っています」と「コサメビタキの雛は急速に大きくなっていました」を追加しました  Nikon D7100 / 80-400mm


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2014.5.25